最強歌ネタユニット『パンツミー』が話題のすち子&真也に直撃インタビュー

Gekkayoニュース

「ラッスンゴレライ」を皮切りに「ダンソン」「あったかいんだからぁ」などリズムネタ/音楽ネタが昨年よりずっとお笑いシーンを賑わしているけれど、ついによしもと新喜劇の歌ネタ帝王ユニット・すち子&真也がCDデビュー。

そう言われてピンと来ない人でも、「乳首ドリル すんのかい!せんのかい!」(すち子と吉田裕)の「すち子」と言えばハッとする人も多いのではないだろうか。そんなすち子(すっちー)とネタ中にギターを見事に入れ込むテクニシャンの真也(松浦真也)による歌ネタユニットがすち子&真也

ゲッカヨは昔から楽しい音楽が大好き。かつては関西の毎日放送でしか見れなかったものの、関東でも2013年からTOKYO MXテレビで放映されることになってよく見ているのだけれど、その中でもやはり華麗なギターとキレッキレのリズム感で繰り出すすち子の歌で繰り広げられる歌ネタが大好き。

中でも今回リリースとなった『パンツミー』は衝撃で、番組内で見るたび「音源化されないかなあ」と期待していたもの。ちなみに『パンツミー』は“パンツ見ぃ”のことで、スカートの中を覗き込まずにいられない男の心情を歌にしたもの。ということでゲッカヨ、『パンツミー』楽譜化/配信をするとともにすち子&真也に直撃インタビューをしてきました!

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●以前からこの『パンツミー』が大好きで、音源化したらいいなとずっと思ってました。
すち子 ほんならこの『パンツミー』、リリース前から知ってはった?
●そうですそうです!
すち子 いや、ありがとうございます!
●かっこよくて面白くて、感動しちゃって…。
すち子 へー。弾いてよ弾いてよ(と促されて真也さん弾き語り)。
真也 ♪わてはナニワのパンツミー 千日前のパンツミー…!
●うわー本物だ! ありがとうございます!!
真也 ほんまのKeyはB♭なんですけど、舞台ではちょっとしんどいんでAのKeyで1カポ(カポタスト)で弾いてます。
●なるほどなるほど。
すち子 どういうこと? わからへんわ、何言うてんの!?
真也 Aだと(バレーコードを)使わなくていいんですよ。押さえないで弾ける…。
すち子 はぁはぁ、今後ね…こういう技術的な話、二度と(※強調)せんといて! 私、そういうのわからんから!!
真也 よう聞いてくれてたと思って…(笑)。
すち子 もう二度とやめてね。(あたし)センパイやで!
真也 はい…。あの…、音楽的な話をするといつもピリピリするんですよ…。
すち子 だってわからへんもん。こういう現場でね、よく僕だけポツンってなるんですよ。音合せで音響さんとかが来て、機材付けてなんや「DCでいきます?」とか言われても…。
真也 D.I(音響機材のダイレクト・ボックス)のことかな?
すち子 そんなこと言われても、なーんもわからんしっ。
●でもすち子さんはリズム感がすごくいいですよね。
真也 そうなんですよ、ほんまにすごく音楽的なんですよ。すっさんじゃなきゃ出来ないですよ。だから楽屋でも二人でよく音合せして遊んでるんですよ、普段から。
●え、どんな風に?
すち子 まあ、言葉遊びを凝縮させたみたいなやつやね。音に言葉をハメるのが楽しくて。
●ステージで披露する為にじゃなく?
すち子 例えばそこに貼ってる(貼り紙の)「コップはこちら」って書いてんのをとてもここでは言われへんような下品なことにするとか(笑)。
●すち子さんって音楽的な素養はないんですか…?
すち子 いやぁ…全然っ無いです。カラオケも恥ずかしいくらい。
●歌、上手なのに…。意外です。
すち子 いやいや…音楽って、音の長さと音程が決められてるじゃないですか。それがもう怖くて怖くて。ちょっとでもハズレたらダメなんやろ?って思ったら…もう嫌なんですよ。
●そうは見えないです。
すち子 人前で歌うのとケツの穴見せるんやったら、ケツの穴見せますよ!

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真也 それはダメでしょ!(笑)
すち子 もちろん(ボディ)ペイントはしますよ。よう見たらクマの目の部分ケツの穴やなぁ!すっごくきれいなつぶらな瞳やけど、あれ?右目ケツの穴やなこれ…ていうのにはするけどな。
真也 ちょっと毛ぇ生やしてな(笑)。
すち子 そぅそぅそぅそぅそぅそぅ。
●すち子さんはプロデューサーの役割なのかなって思ったんですけど。
すち子 そう言われるとそういうことになるかな。真也にあぁやってこうやってって言うて、楽しく遊んでるだけなんですけどね。ただ真也は音楽にすごい長けてるので、何となく僕が”こんなん出来へんかなぁ”とか言うたら、すぐにポンと音楽乗せてくる。それで、めちゃおもろいやーんと。もちろんおもんない時はスルーなんですけど。
●全員(笑)。
すち子 どこで発表するって予定もなく作って、そのうちこれ新喜劇でやりたいなーとか言うて。『パンツミー』もカラオケBOXでノリで作って。
●「すっちー座長就任一周年記念公演」で生まれたと資料には書いてありますが?
すち子 それがちょうど2015年6月だったんですけど。その頃にカラオケBOXに行ってワーッて遊んでたらこんなん出来て。その後に打合せで「昨日のアレ入れたい!」ってなって。無理やり台本に「パンツミーのうた」って書いたら、西部劇設定だったんで作家さんも「え、どう繋げるんですか!?」って大慌て(笑)。でも放送は一回くらいかな。劇場でちょこちょこってやったぐらいで。ただ次にそのフリやったときにお客さんが結構憶えてくれてたんですよね。
●インパクトありますもんね。
すち子 で、一回ちょろっとやったら、ハイヒールさんが「なんやこの間の歌おもしろかったやん。パンツパンツ言うやつ、あれ子どもがよう覚えて真似して怒られるやっちゃでぇ」て言うてくれて。このCDの話来る前から、僕らでちょっとポップなんやりたいねって言ってたんですよ。形になったものが無かったから。ネタオンリーじゃなくてポップでみんなに真似してもらえるやつを作ろかーって言ってたら、ちょうど話が来たんです。
●へぇー。
すち子 だからほんまに替え歌をどんどんやって欲しいんですよ。そうすればいろんな不幸を乗りきれるようになるんじゃないですかね。家が燃えてもパンツミー、財布落としてパンツミー…といろいろ入ってますけど、例えば「切符忘れてパンツミー」とか自由に自分に置き換えて楽しんで欲しいんですよね。
●ですね。私たちも仕事的につらい思いをした時に「関係あらへんパンツミー」がリアルに浮かんできます(笑)。
すち子 ね!「そんなことよりパンツミー」ですから!
●それにしてもネタ中に真也さん、突然振られてすぐにギターを弾けるのはすごい技術だと思います。
真也 いやーでもコレしかないんでね。すぐに振られてやることを”返し”って言うんですけど、常に構えてる。
すち子 僕はそこはわからへんから、すごく高度なことを要求してるのに、間違ったらものすごく文句言ったりするみたいなんですけど。これでヘンに僕が音楽知ってたら「えぇよえぇよ、ムズいから」ってなるけど、そうじゃないんで鍛えられてるんじゃないですかね。
真也 無理言ってもらったほうがいいんです。
●しかもすごい体勢からノリノリで弾きますよね。
すち子 ほんま、コケてからの体勢からとかね。
真也 あれはもう…ねぇ(笑)。
●ギターはギブソンなんですよね。
真也 ちょうどいいのが見つかってね。小ぶりで軽いんで動いても弾きやすいんですよ。もうちょっとボロボロですけどね、あちこち当ててるから。金属バットでどつかれてできた傷もあります(笑)。
●高くなかったんですか?
真也 20万ぐらい。でもその当時の僕の給料からしたらもうとてつもない金額やからね…頑張りましたよ。
すち子 当時ってことは、今めっちゃもろうてるってことや。
真也 そんな…めっちゃは貰ってないですけど(笑)。
●ギター叩かれて怒るくだり大好きです。
真也 ギターはやめろ!
すち子 ギブソンやぞ!ってね。
真也 わかる人だけわかる(笑)。
●最近泣かす曲は多いんですけど、笑わせる曲のほうがむしろ大変じゃないですか。
すち子 アホみたいな曲ですけどね(笑)。我々ができる言うたらこれぐらいのことですわ。
●ヴィジュアル系の歌ネタも大好きです。
すち子 全部はっきり言わへんやつね(笑)。
●今までもV系のパロディってあったんですけど、ちゃんとできてるのが少なくて。でもあれは完璧でした。
真也 あーそうですかぁ。
●真也さんは元々ミュージシャン志望ではなかったんですか?
真也 一応目指してたんですけど…今から思うたら、もうほとんど努力してませんでしたね。
●じゃあお笑いの方が…?
真也 今思ったら合ってますけど…まぁでも全然なれるとは思ってなかったですよほんとに。
すち子 偶然みたいな感じですわ。偶然みたいな子って書いててください(笑)。
●ではこの『パンツミー』、どういうふうに聴いてもらいたいですか?
すち子 とにかく好きに替え歌にして楽しんで欲しいなっていうのが一番ですね。
真也 いろいろ楽しんでもらえたら。
すち子 新喜劇のギャグって昔からそうなんですけど、みんなに真似してもらえることが大事って思うんですよ。「乳首ドリル」だったりこの『パンツミー』だったり、いろいろ話は聞くんです。だったら本職のミュージシャンの方にカッコよくやってもらえたら最高かなーって。
●お二人の中ではやっぱり上下関係とかあるんですか?
真也 もちろんそれは(すち子が)大先輩ですから、はい。
すち子 年齢は5歳ぐらいしか変わらないですけどね。ただ音楽のことはこいつの方が詳しいんで聞いたりもしますけど、ネタでやるときには「音楽的にはお前多分こうやってジャラーンて弾いてから言いたいんやろうけど、ツッコミが待ってるから、そこはガッと短くして」とか、無茶言いますね。でもそれは大事やもんな?
真也 はい、大事です!
●なかなかそういう鍛え方をされるギタリストもいないですよね…。
すち子 いないでしょうねぇ。ただもうこいつはなんでもやりますよ。「これやって」って言うて「無理です」と言われたことはいっぺんもないです。「ちょっとだけ時間くれますか?」って言われて次の日には完璧に仕上げてきてくれますからね。そこはほんまにありがたいです。これがね、喋りのほうに活かされたらすごいヤツだと思うんですけど、そっちは全然だもんなぁ(笑)。
真也 …言わんといて下さい…!
すち子 まあその分ギターで頑張ってますんでね。
●『パンツミー』は映画のタイアップが付いてますよね。
すち子 よしもと新喜劇で「西遊喜」ていう映画を撮りまして。もう…無理やり付けたんですわ。まぁ無理やりですけど、そんなことより『パンツミー』ですわ!

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★映画『西遊喜』は2016年1月16日(土)より全国順次公開中!
映画『西遊喜』公式サイト

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すち子&真也 CDシングル『パンツミー』
(YOSHIMOTO R and C 税込500円 2015年12月23日発売)
作詞:すち子&真也
作曲:すち子&真也・浜崎州平

『パンツミー』楽譜はアット・エリーゼ にて配信中!

 

プロフィール
すち子■すっちー
1972年生まれのO型。1996年にビッキーズとしてデビューし、2001年には第22回 ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、第31回NHK上方漫才コンテスト優秀賞、第3 0回上方お笑い大賞新人賞など数々の賞を獲得。2007年にビッキーズを解散し、ピン芸名「すっちー」として新喜劇入団。大阪のおばちゃんキャラ「すち子」がブレイクし、2014年には吉本新喜劇座長に就任。
真也■松浦真也
1976年生まれのO型。2005年に第1回金の卵オーディションに合格し吉本新喜劇入団。ギターの腕はプロも認めるほどで、舞台上でもギターを持つ役柄として人気を博す。アコギ片手にひょうひょうとした語り口が魅力。
■すち子&真也
2013年にMBS『歌ネタ王決定戦2013』において初代歌ネタ王となる。翌年も同大会で準優勝するなど、新喜劇のみならず歌ネタユニットとして多方面から高評価。

 

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