史上初のボカロ曲実写化! 映画『脳漿炸裂ガール』が描く社会の窒息感〜エビ中・柏木ひなた/れるりりINTERVIEW

史上初のボカロ曲実写化で話題の大ヒット公開中の映画『脳漿炸裂ガール』(監督・アベユーイチ)、もう観た人はいるかな?

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『脳漿炸裂ガール』と言えばもちろんこのれるりり(当社比P)のボカロ曲。2012年10月にニコニコ動画で発表され、その振り切ったテンションの早口ヴォーカルとマカロン飛び交うめくるめく動画で大人気となった楽曲。

ところがこの『脳漿炸裂ガール』はボカロ曲にとどまらず、ラノベ/小説化、マンガ化など様々なメディアミックスでも話題となった。そうしたメディアミックスの究極の到達点ともいうべきなのが実写映画『脳漿炸裂ガール』。その前にアニメ化というのが来そうなものだけれど、飛び越して実写映画化。これにはもうびっくり。

今回の映画化はその小説化をてがけた作家・吉田恵里香が脚本も担当し、すでにベストセラーとなっている小説版1、2巻のストーリーがベースとなっている。

キャスティングは主人公の市位ハナにアイドルユニット・私立恵比寿中学の柏木ひなた、もう一人の主人公・稲沢はなに『暗殺教室』出演で知られる女優・竹富聖花。その脇を人気俳優の浅香航大、菅谷哲也、荒井敦史たちが固めている。

3.目覚めたら檻の中。手には携帯電話。

映画の内容はというと、スクールカースト渦巻く聖アルテミス女学院の中に幽閉された女生徒たちが、「黄金卵の就職活動」というサバイバルゲームに強制参加させられてしまうというゲーム空間的パニックストーリー設定。

9.校内スピーカーが響き渡る。「第二次面接まで、あと8分です」 (Unicode エンコードの競合)

ゲームに失敗すると銃で脳漿を破壊されて家畜化されてしまうというこの極限状況で戦いぬく少女たちの戦いぶりを、『脳漿炸裂ガール』さながらのシェットコースター・テンポで描いていく。

 

時代の閉塞感をゲーム的世界観に落としこんで描かれる、絶望の中の希望

実際にゲッカヨもこの作品を試写会で観たのだけれど、この閉塞感は現代を生きる若い世代が吸い込んでいる空気のような気がした。まさに理不尽なルールを押し付けられながらも闘いに挑まざるを得ないこの行き詰まる状況。ここまでのはっきりした理不尽ではないかもしれないけれど、シューカツこと就職活動にしたって真夏にスーツを着込んでいかなかければならないルール設定などかなり無茶なものがある。

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それでもそうした摩訶不思議で理屈の通らないルールでも社会人となるためには守って戦わざるをえないと感じさせるのが、社会の状況。ただ本当のことを言えば、ここで描かれている聖アルテミス女学院だけが世界ではないということも確かなのだ。危険は伴うかもしれないが学校の外にも世界は広がっているということを知る時が、真の意味でゲームをサバイバルすることなのではないかと。

でもその外の世界の存在をわかるまでは、理不尽な闘いを1つずつクリアしていかなければならないのも現実。そういった意味で漠然とした窒息感を与えがちな現代社会のリアルが、こんなゲーム的設定の中で活写されているのに一番強い印象を抱いた。

 

主演・柏木ひなた(私立恵比寿中学)●インタビュー

2.柏木ひなた(私立恵比寿中学)

ボカロ曲初の実写化ということで話題を呼んでいる映画「脳漿炸裂ガール」に、竹富聖花とともにW主演を果たし、私立恵比寿中学として主題歌も担当した柏木ひなたに直撃インタビュー!

●映画の中では大人っぽく感じましたが、こうしてお会いするとかわいらしいですね。
「ありがとうございます。比較的おとなしい役柄だったので…。でも普段は全然そんなことないし、すごくうるさいんです(笑)」
●趣味はダンスとか?
「そうですね。エビ中に入る前にもダンスを習ってたので。安室奈美恵さんに憧れて芸能界に入って、ダンスも始めたんです」
●主演に抜擢された時はどんな印象を?
「言われた時はびっくりして、私でいいのかって思いましたね…」
●もともとボカロ曲の「脳漿炸裂ガール」は知ってた?
「ボカロ曲自体は(私立恵比寿中学の)メンバーにアニメ好きな子がいて一緒にカラオケに行くとよく入れていたので、その流れで知ってはいたんですが…。速くて、難しいなって印象(笑)。でもそれが映画になるっていうのは全く想像がつきませんでした」
●かなり極限状況に追い詰められてましたよね?
「もう普段では絶対有り得ないような。撮影現場は黒いカーテンだらけでだいたい暗くて、照明はオレンジの光だけということが多かったので、もともと怖いのが苦手な私なので、怖かったです。撮影自体が3月という寒い時期だったこともあって、ほんとに怖さに怯えつつ寒さに震えていました(笑)」

14.ひとりぼっちの、体育館。 (Unicode エンコードの競合)
●後半では芯の強い女の子に成長していく過程が感動的でした。
「そうですね。最後は竹富聖花さん演じる稲沢はなに立ち向かって本音を言うんですけど、2人でずーっと見つめ合って話すシーンはかなり緊迫しました」
●脳漿を炸裂させてしまう銃の存在がかなりインパクトがありましたが、銃を撃つ快感に目覚めましたか?
「最初にしっかり撃ち方を教えてもらったんですよ。両手で持ってしっかり狙いを定めて…っていう。でも基本的に逃げる役回りなのであまり使う機会がなくて。ラストに近くなってやっと持つ機会があったんですけど”片手で撃てばいいんじゃない?”って言われてレッスンの意味はありませんでした。でも撃つ感覚は初めてだったので(ムフフ)」
●主題歌も歌ってしまいましたが。
「いやもう、一人じゃなくてほんと良かった! レコーディング中はれるりりサンが見てたので緊張しましたね。噛んだり間違ったりしちゃいけないと思って。ボイトレでも噛まない練習を中心にやってました」
●れるりりサンとは話す機会があった?
「最初は背が高いので怖い人なのかなと思ったんですけど、いろいろなお話をしてくれて優しい人だってわかりました。映画の出来もほめてくれてうれしかった!」
●映画の中でマカロンを食べるシーンが印象的で。
「いつもショコラを食べてたんですけど、赤いのを食べてすごく美味しかったのを覚えてます。差し入れも常にマカロンが現場にあふれてたのでうれしかったです」
●出来上がった映画を見た感想は?
「自分の顔のアップが多くてびっくりしました! 目だけとか…。特にスクリーンで見るとものすごい驚きで(笑)」
●歌うこと、演じること、どちらが面白い?
「違うおもしろさがあるかなって。歌って踊ってる時はみんなが自分の歌で笑顔になったり元気になってもらいたいって思ってるんですけど、演じてる時は、自分の感情が見てる人にきちんと伝わって感動シーンで泣いてくれたりするのがとても面白く感じました。すっかり演技の楽しさに目覚めてしまいました!」
●歌詞とセリフだったらどっちが頭に入りやすい?
「どっちも覚えるのは楽しいので…。好きなことはすぐ覚えられるんですよね。反対にあまり興味のない勉強的な何かはほんっとに覚えられない(笑)。歌詞やセリフならすぐ覚えられるのに”何で!?”って思っちゃいますね、ほんと」
●どんな人にこの映画を見てもらいたい?
「ハナとはなという性格が真逆な女の子同士の友情関係が芯にあるので、友だち関係の悩みが多い中高生にオススメです。あと「脳漿炸裂ガール」の曲を知ってる人だったらきっと期待を裏切らない作品になってると思います。曲と同じようにすごく展開も早いですし。最後の一秒まで見逃さないように観てもらいたいなって思います!」

 

全ての原点を生み出したれるりり●インタビュー

Jとあるバス停れるりり

映画冒頭のワンシーン、バス停にてカメオ出演もしていたれるりり。ゲッカヨではかなり早い時期からお馴染みだった彼に直撃。

●ボーカロイド曲『脳漿炸裂ガール』が実写映画になりましたね。映画を観てどう感じましたか?率直な感想を聞かせてください!
「笑いあり、スリルあり、涙ありの大傑作映画だと感じました。謎解き部分もいろいろと考えてしまい、とても楽しめました」
●れるりりさんが出演されていてニヤリとしてしまったのですが、緊張しましたか?また現場はどんなムードでしたか?
「まったく緊張しませんでした。出演しているところがほんの数秒だったというのもありますが、アベ監督が「素のままで自分の思った通りにやってください」と仰ってくれて、あまり何も考えずにやってみました」
●共演した柏木ひなたさんの印象を聞かせて下さい。
「すごく素直で真面目で可愛い人だと思いました。自分は可愛い女の子が苦手で(緊張してしまうため)あまりうまく話せなかったことが心残りです」
●私立恵比寿中学が歌う主題歌はいかがでしたか?
「すごく良かったと思います。アイドルがこの歌詞いいの!?っていうスリルもありましたが、ディレクターさんから「今までにないエビ中を出せた」と仰っていただきました」
●この映画をどんな人に観てもらいたいですか?
「柏木さん演じる市井ハナはどこにでもいそうな普通の高校生で、ちょっと間抜けだったり臆病だったり、でも時には勇気をだして行動できたり。いろんな人が市井ハナに自己投影でき、共感できる映画だと思います」
●読者にメッセージをお願いします!
「自分の作品が映画化されるなんて、自分にとっては夢のまた夢でした。でも頑張って夢を追い続ければ絶対叶う。そして夢っていうのは自分だけの力じゃなくていろんな人達の助けがあって初めて実現するものだなぁと思います。みなさんもぜひ夢をあきらめないで、また自分の周りの人達を大事にしていきましょう」

上映/劇場情報
映画『脳漿炸裂ガール』
公式サイト
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(c)2015映画「脳漿炸裂ガール」製作委員会
配給:KADOKAWA 宣伝:プレシディオ

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