ついに「ミッキーマウス・マーチ」著作権消滅!?「PD」って何ぞや?

(引用元:キューティー★マミー公式サイト

洋楽=外国曲ではない〜宇多田ヒカル『光』の秘密

「ゲッカヨ」を作っていた際に、楽譜を掲載するがゆえに常につきまとっていたのが著作権問題。多くの日本の楽曲はJASRACに管理委託されていて、JASRACに申請してお金を払うことによって楽譜掲載が可能になっていました。

その様相が変化したのはボカロ曲がブームになった頃。大人や企業を信用しない同人文化がゆえに、著作権の管理委託をせずに音楽を発表するボカロPがたくさん出現しました。その場合、楽譜掲載の許諾はボカロP個人に直接取るようになります。ただ今ではJASRACをはじめとしてイーライセンスなどの管理業者も多様化し、ボカロ曲も大抵の場合は管理委託されていることが多いのが現状です。

さてそうした個人管理楽曲以外にも、楽譜掲載が不可能になる原因が洋楽にありました。普通の感覚でいくと日本国内でリリースされたのが国内曲で海外の音楽が洋楽と思うかもしれません。でも著作権的にいうと、日本国内で管理されている楽曲かそうでないかで分けられます。正確には日本国内でしかリリースされていないものでも洋楽扱いという曲もあるのです。例えば宇多田ヒカルのヒットシングルの数々は国内曲ですが、『光』だけは洋楽扱いなどと同じアーティストの中でも管理形態が違ったりもするのです。

国内曲でJASRAC管理曲ならJASRACに申請して使用が可能です(もちろん使用料を払うことになりますが)。しかし洋楽及び洋楽扱いの曲はおおかたの場合、日本でその管理を委託されている国内の音楽出版社に個別に許諾を取る必要が出てきます。日本国内に管理代行をしている音楽出版社がない場合は、海外の著作権管理団体に許諾を取らなければ使用はできません。

楽曲によりますが、洋楽楽曲の使用制限はいろいろあり、単純に使用料が非常に高いものから、同じ本の中に違うアーティストの楽曲を使用してはならない(この場合「ゲッカヨ」はお手上げ)など、簡単に使用できるものではないのです。

 

死後一定の期間を経るとみんなの共有財産となり無料使用可能に。それがPD!

ところがそうした外国曲/洋楽でも気軽に使えるものがあります。それがPDと呼ばれる楽曲。パブリックドメインの略で、直訳するとみんなの共有財産といったところでしょうか。国によって違いがありますが、多くは作者の死後50年または70年を経過するとPDとなります。その場合は著作権は消滅したことになり、使用に関しての制限はなくなります。もちろん使用料も無料です。

jwid

JASRACの作品データベース「J-WID」で確認するとこの通り。気をつけたいのは作者の死後からカウントするということ。作品の発表からカウントではありません。なので早死した作者の場合は早めにPDタイミングが訪れますし、長生きした作者だと発表した年月からかなり経ってもPDにならないという落とし穴があります。ただ確実に年月が経るにつれ、PD楽曲は増えてきます。かつてはクラシックばかりだったものが、次第にポップスの領域にまで広がってきています。

このPDの原点になっている思想は、天から降ってきたものを再び天に返すというインスピレーションについての考え方から来ています。よくミュージシャンのインタビューで「この曲が生まれたきっかけは?」と聞くと、ある日突然降ってきたんですと答えている記事をよく見かけると思います。そういう感じで一定の期間を過ぎたらみんなの共有財産として楽しもうというのがPDの概念なのです。

 

ついに「ミッキーマウス・マーチ」の楽譜配信が可能に!

そんな中、ディズニーを代表キャラクターとともに愛され続けている人気曲のひとつ「ミッキーマウス・マーチ」がついにPDとなり、自由使用が可能となりました。これまで使用許諾が複雑だったので配信がしにくかったのですが、PD化で可能になりました。ただ気をつけて欲しいのは、お馴染みの日本語の漣健児(さざなみ・けんじ)さんによる訳詞はまだ著作権が生きていますので、使用すると料金が発生します。

ただそれでもJASRACに申請するだけで使用できる国内曲となったことで、非常に使いやすくなりました。ということで「ゲッカヨ」の歴史の中で、「ミッキーマウス・マーチ」キューティー★マミー(松本伊代+早見優※以前は堀ちえみも在籍)バージョンの楽譜が見つかったのでダウンロード販売を開始します。2000年代に大ヒットしたドミノによるユーロビート・バージョンがベースになっているので、非常にポップで、みんなで弾いて歌って踊って楽しむのにうってつけです!

 

ミッキーマウス・マーチ(ファミリー・パラパラ・ヴァージョン)/キューティー★マミー

DLlogo

 



この記事の著者

編集長(夫)

「ゲッカヨ・オンライン~月刊歌謡曲●電子版」編集長。元・音楽雑誌「ゲッカヨ(旧・月刊歌謡曲)」編集長。現在はエンタメ〜商品レビュー、政治経済まで扱うライター業がメイン。「おためし新商品ナビ」編集も担当。

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