女子Voバンド・きのこ帝国『東京』は心の叫び・つぶやきをそのまま歌にしている感で魅了する!

いかにもイロモノ的なネーミングのため勝手な想像がふくらんで聴く気がしない…
なんてことは珍しくない。あとで考えると非常にもったいなかったりもするけれど後悔は先に立たないから仕方ない。

この「きのこ帝国」というバンドもそうした危険があることだろう。
さらにマリアンヌ東雲というややこしいキャラクターがVoをつとめる「きのこホテル」というサブカル色を前面に出したバンドもあるからさらに混乱の可能性は大。

ただそうした危険をかいくぐって聴くことができると、ポストロックやシューゲイザーなどのエッセンスも感じるが、女子の魂をストレートに解き放つ独自の音楽性に出逢える。

今、注目されているのはそんな彼女達の『東京』という楽曲である。

この楽曲を聴くと、全てギタボ(ギター&ヴォーカル)の佐藤のモノローグのように聞こえるから不思議だ。一見どこにでもいる普通の女の子的ルックスの彼女、しかしテレキャスターをかき鳴らしながら、つぶやくように、ため息のように、時に荒ぶる歌声は、彼女の内面で繰り広げられている心象風景の荒波をそのまま吐き出しているかのように思える。

ひょっとすると電車で目の前の席に座っている一見ふつうの女子もまた、こうした心の叫びを胸に秘めて、弾けそうな感情をぎりぎりのストッパーで耐えているのではないか? と思わせてしまうのだ。

楽曲のテーマは、地方出身者にとっては非常に複雑な響きを帯びる「東京」という言葉。単なる地名ではなく、夢を追う場所であり、孤独の地でもあり、残酷であると同時に大いなる喜びも与えてくれる現実に住める現実離れした場所。その場所に対する複雑な感情がここには込められており、後半の佐藤の叫びのようなリフレインにつながっていく。

この先もバンド名でしばらくは苦労するだろうけれど、そのデリケートで真摯な音楽性で、その名前が記号として何も考えずに認知されるまで頑張ってほしいと思う。

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ちなみにきのこ帝国は2007年結成の男女2:2のロックバンド。日本のロックシーンの中心地、下北沢と渋谷をベースに活動を続けている今後の日本の音楽シーンに一石を投じてしまうかも知れない期待のバンド。

またこの楽曲『東京』はアルバム先行100円シングルとして2014年9月9日に発売となる。すでに予約は殺到しているそう。購入可能なのは TOWER RECORDS、HMV、diskunion、UK.PROJECTオフィシャルサイト、DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT inc.のみ。

セカンドアルバム
 『フェイクワールドワンダーランド』
 (DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT inc. ¥2,800 2014年10月29日発売)
01.東京
02.クロノスタシス
03.ヴァージン・スーサイド
04.You outside my window
05.Unknown Planet
06.あるゆえ
07.24
08.フェイクワールドワンダーランド
09.ラストデイ
10.疾走
11.Telepathy/Overdrive
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公式HP●http://www.kinokoteikoku.com

 

この記事の著者

編集長(夫)

「ゲッカヨ・オンライン~月刊歌謡曲●電子版」編集長。元・音楽雑誌「ゲッカヨ(旧・月刊歌謡曲)」編集長。現在はエンタメ〜商品レビュー、政治経済まで扱うライター業がメイン。「おためし新商品ナビ」編集も担当。

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